通信制高校ってどんなところ?
「子どもに合う通信高校は?」と、通信制高校選びでお悩みの保護者の方へ。ここでは、学校選びをする前に、押さえておきたい通信制高校の基礎知識を詳しくまとめました。
「通信制高校」とは?
通信制高校とは、言葉の通り「通信教育で学習を進める高校」のことです。基本的に毎日学校に通う必要がなく、自宅や学習センターを使って自分のペースで学習を進めながら、高卒資格の取得を目指します。
全日制高校のような学年制よりも、大学のような単位制を採用している学校が多く、レポート、スクーリング、テストなどを通して、卒業に必要な単位を取得します。
卒業の要件は、学校教育法によって「3年以上在学し、必要単位数74単位を修得し、30単位時間の特別活動に参加すること」(※)と定められており、中には働きながら10年以上かけて卒業する人もいます。卒業の際に得られる資格は、全日制高校と同じく「高卒学歴」となります。
(※)参照元:文部科学省[PDF](https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/047/siryo/__icsFiles/afieldfile/2012/08/21/1324726_02_1.pdf)
【通信制高校の単位取得方法】
- レポート(課題)の提出
教科書や視聴動画などをもとに自宅学習をしながら、学校が定めた回数のレポートを提出し、添削指導を受けます。レポート用紙を郵送で提出する方法に加え、パソコンやスマートフォン、タブレットなどで提出したり、インターネットのeラーニングを実施している学校もあります。
- スクーリング(面接)
毎日学校に通う必要はありませんが、決められた回数登校する日があり、この通学のことをスクーリングといいます。週や月に何回か通う学校、年数回程度登校する学校、合宿など課外授業に参加するだけの学校などさまざまです。
- テスト(試験)
レポート提出とスクーリングを行ったあと、自己学習の成果を確認するテストを受けます。難易度はさほど高くなく、定期的なテストに合格することで、単位を取得することができます。
参照元:英風高等学校(https://www.eifu.ed.jp/faq/通信制高校とは/#:~:text=通信制高校とは、通信制課程で学習,いく形式の高校です。)
参照元:101カレッジ(https://101college.org/tsusinsei-koukou/)
参照元:育て上げリサーチ(https://www.sodateage.net/researches/895/)
全日制・定時制・通信制の違い
高校は、学習スタイルの違いによって「全日制」「定時制」「通信制」に分けられます。
日本の高校で一番多く採用されている全日制。平日の朝に登校し、1日5~8時間の授業を受けて、3年間で卒業するスタイルを採っています。定時制は、夜間とその他の時間帯で1日4時間の授業を受けて、一般的に4年で卒業します。
全日制と定時制は「学年制」を採用しているため、1年ごとに必要となる単位数が決められています。すべての単位をその学年中に取得できてはじめて、次の学年に進級できる仕組みです。一方で通信制高校では「単位制」を採用しており、学年にとらわれず、より自由な学習スタイルで高卒資格取得を目指せます。1つ1つの科目で学習成果を評価していくため、自分のペースで学習しやすいのが特徴です。
参照元:英風高等学校(https://www.eifu.ed.jp/faq/通信制高校とは/#:~:text=通信制高校とは、通信制課程で学習,いく形式の高校です。)
参照元:101カレッジ(https://101college.org/tsusinsei-koukou/)
参照元:育て上げリサーチ(https://www.sodateage.net/researches/895/)
入学と卒業時期について
通信制高校は「単位制」「二学期制」を採用してる学校が多く、新入生の募集は3・4月と8・9月に行うところが多いようです。(4月・10月入学)
転入は随時募集。新入学に合わせて募集するほか、転入と同じく随時募集としている学校も多いようです。
入学方法は学校によって違いますが、基本的には、出願書類の提出と、面接や書類による選考を行います。各学校によって詳細が異なりますので、直接問い合わせてみてくださいね。
また、卒業時期は3月と9月が多いですが、必須科目の単位取得・就業認定されていることが卒業条件となるため、生徒のペースによって卒業時期が異なります。
参照元:英風高等学校(https://www.eifu.ed.jp/faq/通信制高校とは/#:~:text=通信制高校とは、通信制課程で学習,いく形式の高校です。)
参照元:101カレッジ(https://101college.org/tsusinsei-koukou/)
参照元:育て上げリサーチ(https://www.sodateage.net/researches/895/)
卒業率が高い
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通信制高校の公立/私立の違い
規模
全国にある通信制高校のうち、公立は78校なのに対し、私立の通信制高校は179校です。よって私立のほうが倍以上もあります。
また、公立の通信制高校に通う生徒が55,427人なのに対し、私立は151,521人と3倍近くの生徒が通っています。文科省が調べた生徒数の推移で見ても、公立の通信制高校の生徒数が徐々に減少している一方で、私立の通信制高校の生徒数は増加傾向にあります。
学費
通信制高校では、全日制と同じく学費面にも違いがあります。通信制高校も公立のほうが学費は安めで、私立のほうが学費が高めです。費用感にはなりますが、卒業までに必要な学費は公立で約10万円、私立で約40万円となっています。
しかし、実質的な費用は上記とは異なります。令和2年からはじまった国の「高等教育の修学支援新制度」により、世帯年収によっては最大で1単位あたり4,812円をもらえるようになりました。
修学支援を利用できれば、単位取得にかかる費用は公立では無料、私立の通信制高校でも20万円程度となります。
フォロー体制
学習面のフォロー
公立の通信制高校は、全日制と同じように1クラスに対して先生が1人です。生徒数が多いため、先生が1人の生徒に時間をかけて教えてくれるといったことは期待できないでしょう。先生に分からないところを質問したいときは、週に1度のスクーリングのときに対面で行うくらいです。
一方で、私立の通信制高校は、提携のサポート校を活用すれば発達障害や学習障害を持った方に対しても手厚くサポートしてくれます。授業についていけるか分からない方や学習面で不安がある方は、私立の通信制高校をおすすめします。
メンタル面のフォロー
公立の場合、カウンセラーが常駐している学校は多くありません。私立の場合は専属のスクールカウンセラーがついていて、常勤や決まった曜日に勤務しています。いじめや不登校が原因で入学や転校を考えているなど、メンタル面のフォローが必要な方には私立のほうがおすすめです。
広域通信制高校と狭域通信制高校の違い
通信制高校は、生徒を募集できる地域によって「広域通信制高校」と「狭域通信制高校」の2種類に分かれています。
通学範囲が異なる
広域通信制高校と狭域通信制高校の大きな違いは通学範囲です。
広域通信制高校は入学できる地域が3都道府県以上なのに対し、狭域通信制高校に入学できる地域は、学校のある県とその県に隣接する1都道府県と決まっています。
「通信制高校」と聞くと、通信授業だからどこからでも通えるイメージを持たれますが、卒業単位を取得するには、添削指導(レポート)や面接指導(スクーリング)を受けなくてはなりません。よって、学校に通える範囲でなければ入学できないのです。
住んでいる地域や通学範囲によっては通えない高校もあるため注意が必要です。
基本的に狭域通信制高校は公立
広域通信制高校は、地域の学習センターや協力校など外部の教育機関と連携している場合が多く、離れた地域であってもスクーリングできる体制が整っています。よって、私立校に多く見られます。
それに対し狭域通信制高校は、スクーリングできる施設が本校だけというケースが多いです。学校によっては近隣の協力校でスクーリングができるところもありますが、多くが公立校となります。
知っておきたい「技能連携校」のこと
「技能連携校」は技能教育施設とも呼ばれ、通信制高校と提携して、普通科目と専門科目を同時に学べる教育施設のことを言います。
普通の勉強だけでなく、専門的な知識を学んだり、社会で役立つ資格取得や体験ができるため、まさに一石二鳥!専門科目の単位の一部を卒業単位と兼ねることができるため、生徒の負担もさほど大きくありません。
よく「通信制サポート校」と間違われますが、サポート校とは、高校に通う生徒を卒業できるようにサポートする、塾や予備校などに近い学校。技能提携校とは異なりますので、ご注意下さい。
通信制高校・技能連携校・通信制サポート校の違い
通信制高校
- 高等学校通信制課程であり、学校教育法第4条によって「通信による教育を行う課程」と規定されている
- 毎日登校するのではなく、自宅学習が中心。学習はレポートやテストを郵送またはインターネット通信で行う
- 年に一定の期間スクーリング(面接指導)に通う必要がある
- 多くの学校は単位制を採用しており、卒業するために単位を取得する必要がある
- 単位を取得できなかった教科があっても留年にはならない。次年度に履修できる
- 卒業すると全日制や定時制と同様に高校卒業資格を得られる
技能連携校
- 「学校教育法」で定められた技能連携制度により、専門科目の一部を通信制高校の卒業単位と兼ねることができる
- 技能連携制度を利用し、高校卒業の資格を得られる
- 技能連携校の高等専修学校に入学する場合、同時に通信制高校にも入学する
- 通信制高校に籍を置き高等専修学校に通うため、卒業時には高校卒業資格と専門技能を手にできる
- 工業系や商業実務系、調理系、美容系、社会福祉系、服飾系などの科目がある
- 全日制と同様に、週5日の登校が必要な学校が多い
通信制サポート校
- 通信制高校を卒業できるよう、生徒の学習支援や精神的なケアをする存在
- 学校教育法に基づいた施設ではないため、サポート校の授業を受けても通信制高校の単位は得られない
- サポート校ごとに特色あり。プログラミングやデザイン、イラストなどの専門知識を学べるところも
- 学習サポートだけではなく生活指導や対人関係等をサポートしてくれる
- サポート校に入学したい場合、そのサポート校と連携している通信制高校を選ぶのがおすすめ
不登校の子が高卒まで!
千葉県でおすすめの
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好きなことを
学びたい
引用元:興学社高等学院(https://highschool.kohgakusha.com/)
特徴
- 基礎教育から心理学・鉄道研究・プログラミングなど、165種類もの授業から選べる
- 人間関係における苦手を克服して「新しい自分」を見つけるソーシャルスキルトレーニング
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学習スタイルを
選びたい
引用元:鹿島学園高等学校(https://www.kg-school.net/gakuen/campus/chiba_ekimae/)
特徴
- 週2〜5日制、週1日制、ネット指導制、家庭教師制などさまざまな学習スタイル
- 全国各地の学習支援施設から選べる
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在宅中もサポート
してほしい
引用元:トライ式高等学院(千葉校)(https://www.try-gakuin.com/support_kyoten/chiba/)
特徴
- 通学が難しい場合には講師やカウンセラーが訪問サポート
- マンツーマン指導ノウハウを生かしたカリキュラム設定
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※2023年4月時点で、千葉の34校を対象に、卒業率が公式HPに記載されているスクール上位5校をピックアップし、以下の基準で選定。
興学社高等学院 カリキュラム数が最多。SST(ソーシャルスキルトレーニング)で生徒をサポート
鹿島学園高等学校 学習スタイル最多、全国にキャンパスを展開しており、スクール数が最多
トライ式高等学院 千葉 受験対策専門のプロ講師がマンツーマンで指導