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学習障害のあるお子さんが高校受験をする際に大切なポイント

学習障害(LD:Learning Disorder)とは、読み・書き・計算など一部の学習面に特異的な困難がある状態を指します。知的な遅れはなく、得意と苦手の差が大きいことが特徴です。

お子さんの特性によっては、通常の受験形式のままでは力を十分に発揮できないケースがあります。しかし、近年では「合理的配慮」の導入が進み、学習障害のあるお子さんでも高校受験に挑戦できる選択肢が増えてきました。ここでは、高校選びのポイントや、受験で利用できる配慮の一例などをまとめています。

高校選びの第一歩:情報収集と早めの準備

1)通いやすい学校形態を選ぶ
高校には、全日制・定時制・通信制など様々な形態があります。

  • 全日制:朝から夕方まで授業がある一般的なスタイルです。学年制・単位制などがあり、公立・私立によって入試方法やカリキュラムが異なります。
  • 定時制:1日の授業時間が短く、4年間で卒業するのが一般的です。昼夜間など時間帯が分かれているため、ゆったりとしたペースで学べる場合があります。
  • 通信制:自宅学習がメインで、レポート提出やスクーリング(登校日)をこなしながら単位を取得します。通信制高校によってはタブレット学習に対応したり、毎日登校できるコースを設けたりするなど、柔軟なシステムを用意しているところもあります。

2)特性に応じた支援・配慮があるか確認する
- 学習障害対応の実績:過去に学習障害(LD)のある生徒を受け入れたことがあるか、学校説明会や入試担当者に尋ねてみると良いでしょう。
- サポート体制:タブレット学習、別室での試験、学習サポートスタッフの有無など。高校によっては心理士やカウンセラーが常駐し、普段の学習や生活面の不安を相談できる体制を整えているところもあります。

受験時に活用できる「合理的配慮」とは

学習障害のあるお子さんが試験で実力を発揮するため、試験形式や問題文への工夫を認めてもらえる場合があります。これらの配慮を一般に「合理的配慮」と呼びます。具体的には以下のような例があります。

  • 試験時間の延長:文字を読む・書くスピードが通常より遅い場合、一定の時間延長が認められる可能性があります。
  • 問題用紙の拡大・ルビ振り:漢字の読みや小さい文字を苦手とする場合、拡大された用紙やルビ付きの問題文で受けられることがあります。
  • 別室受験:周囲のざわつきや筆記音が気になって集中できない場合、別の部屋で試験を受けることが認められる場合があります。
  • 口述筆記・PC使用:書字障害がある場合やディスレクシアの度合いが強い場合、監督者が筆記を代行したり、キーボード入力で解答したりできるかもしれません。

ただし、どの配慮を受けられるかは自治体や学校によって異なります。また、配慮を受けるためには早めに動き出して手続きする必要があるため、中学校の先生や教育委員会と連携しながら進めるのが重要です。

公立・私立での入試の違い

公立高校の入試
- 当日の学力検査の点数と内申点(調査書)を合算して合否を決める方式が多いです。
- 発達障害や学習障害があるお子さんの場合、中学での支援実績や医師の診断書などを元に、受験時の合理的配慮の申請ができるケースがあります。
- 受け入れ実績のある「チャレンジスクール(東京都)」「エンカレッジスクール」「クリエイティブスクール(神奈川県)」などのように、柔軟な支援を行う高校も増えています。

私立高校の入試
- 筆記試験だけで合否を決める学校や、内申点を重視するところなど多様です。
- 合理的配慮は努力義務とされており、「難しい」と断られる学校もあれば、積極的に対応してくれる私立高校もあります。
- 専願・併願など受験方式が豊富なので、お子さんの学力や希望スタイルに合わせて選びやすい一面があります。

学習障害のあるお子さんが高校受験に成功するためのコツ

  1. 早めの動き出し
    中学2年生の頃から、担任・特別支援コーディネーター・医師(診断書の準備が必要な場合)などと相談し、受験形式の確認や必要書類の準備を始めるのがおすすめです。
  2. 得意を伸ばしてモチベーションを高める
    学習障害があっても、好きな科目や得意な分野に集中すると成果を出しやすいケースがあります。得意科目を伸ばしつつ、苦手科目は必要最低限の対策で進めるなど、バランスの良い学習計画を立てましょう。
  3. ICTやツールを積極的に利用
    タブレットの音声読み上げ機能、入力ソフトなどを活用することで、学習効率が上がることがあります。学校の宿題や定期テストの段階から使用しておくと、入試本番もスムーズになります。
  4. 進学後のサポートまで見越す
    入試で合理的配慮が受けられても、入学後に同じ配慮が適用されるとは限りません。実際にどのようなサポートをしてもらえるのか、在校生の事例や先生への質問などでしっかり確認しておくと安心です。

まとめ

学習障害のあるお子さんが高校受験をするにあたっては、「自分に合う高校形態を選ぶ」「必要な合理的配慮を早めに申請する」「入学後のサポート体制を確認する」など、いくつものポイントを押さえることが大切です。以前に比べると、学校現場でも学習障害に対する理解や支援が徐々に進んでおり、柔軟な対応をしてくれる高校が増えています。

その一方で、学校ごとに支援内容や受験制度に大きな違いがあることも事実です。中学の先生や支援スタッフ、進路指導担当、さらにはご家庭が連携して「この子が安心して力を発揮できる環境はどこか?」を早めに検討していきましょう。お子さんが安心して学びを続け、自分の得意や興味を活かせる進路を見つけられるよう、ぜひ参考になさってください。

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